待望のプリ・アンプ TAD‐C600到着です!!
昨年末の購入契約から約一ヶ月、ようやくTAD‐C600が無事に到着しました。
1.プリ・アンプの買い替え理由は?
これまで使用していたプリ・アンプ アキュフェーズ C‐2400は購入してからほぼ丸8年が経ちました。
同時に購入していたパワー・アンプ アキュフェーズ P‐5000は、購入から丸5年後の2009年4月に、アキュフェーズ A‐65に交替していて、この時から、次はプリ・アンプだなと考えていました。
買い替え理由は一つ。「購入から5年が経ったから」なのです。
これは、実はアキュフェーズ社の役員の方が、A‐65の試聴会の時に、「うちの製品サイクルは大体5年サイクルでして...」とお話され、これに触発されて「自分のプリもパワーも買ってから5年経つなあ~」と思ったことがきっかけでした。
そこで先ずパワー・アンプを買い替え、次がプリ・アンプと考えていたのです。
アキュフェーズ C‐2400のボリューム機構AAVAには本当に関心していて、AAVAの無いプリ・アンプは考えられないとすら思っていたので、買い替え候補のナンバー1は勿論アキュフェーズ製品でした。
しかし、2年前の2010年5月に、TAD社のCDプレーヤーD600を導入したことで、プリ・アンプにもTAD製品が候補に入って来たのです。
でも、その時点ではまだTAD製プリは影も形も見えず、又、アキュフェーズも創業40周年記念モデルのプリ・アンプの登場の噂されていたので、気長に待とうと思っていました。
途中、TAD‐C2000というプリが発売され、遂に出たか!!と思って内容を確認すると、どうも、600番台のシリーズとは違う感じで、実際お披露目された時の説明でも別系統のコンセプトということで、少し肩透かしな感を持ちました。
又、アキュフェーズからはC‐3800が発売され、気持ちがググっと傾きかけましたが、D600導入直後ということもあって踏みとどまりました。
そして、昨年10月、遂に本命C600の登場が発表され、11月に製品がお披露目されました。
値段は、予想よりも低めで、これ位であってくれと願っていた値でした。
一番気になっていたボリューム機構は、固定抵抗体のラダー型電子ボリュームということで、AAVAに劣るのではないかと心配しましたが、試聴会で開発者の方にしつこく質問をさせて頂いて、使用部品間の特性誤差は測定不能レベルであること等、製品設計、部品の選択に懸ける思いの深さを知り、又、左右の音量バランスの調整方法も、一つボリュームで調整するのではなく、左右独立ボリュームで別々に調整出来ることを知り、AAVAでなくとも心配ないことを確信し、導入を決めました。
2.搬入前夜
予定通り、一昨日の1月27日(金)に納品されました。
前夜の26日の夜は、C‐2400との別れを惜しむべく、聴きなれたCDを聴き返していました。
そして夜中0時過ぎに、翌日の引き取りに向けて、結線を全て外し、メインリスニングルームの2階から1階に降ろし、元箱に梱包しました。20キロ程度の重さですが、やはり結構重かった。
翌日には、電源部が別で、29キロもあるC600を迎え入れるのですから、思いやられます(とか言いながら、内心はニヤニヤでした)。
そして、C600を迎え入れる当日の朝、大事なことを忘れていることに気付きました。
スピーカー・ケーブルの繋ぎ変えです。
これまでのアキュフェーズC‐2400と、今度のTAD‐C600は、バランス接続の2番と3番の極性が逆なので、スピーカーの接続をプラス、マイナスを逆転させないと逆相になってしまうのです。
念のため、パイオニア社と、アキュフェーズ社の両方に今回の接続事情を伝え、単純にスピーカー接続のプラス、マイナスのひっくり返しだけで問題がないかを確認し、問題無しの回答を受けていました。
特にアキュフェーズパワー・アンプ A‐65では、バランス入力時に2番と3番が逆転して接続されていても、内部回路の動作上全く問題が無いことの回答を頂けたので、安心して逆転接続で使用することにしました。
それを思い出し、繋ぎ変えを行なって、いよいよ迎い入れ準備は完了です。
3.搬入、そして元箱は...
到着したのがこの箱です。一辺約60センチのほぼ立方体です。大きさをイメージしやすくするため、箱の上に雑誌オーディオ・アクセサリを置いてみました。
面積的には並みですが、高さが普通の倍位だと思います。
販売店の方1名と、パイオニア社2名の3名でお運び頂きました。本当にありがたいです。
先ずはこの巨大な箱からの取り出しです。
この大きさと、重さ(中身の正味重量が44キロで、箱を含めると54キロ)ですから、家の中に持ち込む前に、外(屋内駐車場)で開梱し、中身を一つずつ運び入れて頂きました。
電源部、本体、付属品箱、そして元箱自体と何度も外と内を往復頂きました。
元箱は、3階にある収納庫(D600の元箱が入っている)に入れる予定でした。
C600はD600よりも体積は小さいので、元箱も同じ大きさか少しコンパクトになっていると思っていたのですが、残念なことに、一番短い辺でも約60センチで、3階に上げることが出来ません(3階に登る階段には、壁一面のCD棚を設置したので、横幅が60センチ無いのです)。
なので、元箱は一階の部屋にそのまま鎮座ましますこととなってしまいました。
4.いよいよ設置です
これが設置後の姿です。
下段のCDプレーヤーD600との組み合わせで、完全にロボット顔です。
当初は、前任者と同じに最下段に設置しようと考えていたのですが、そうすると、間にマランツSA‐7S1が入り、せっかくのD600との見た目の連続性が無くなってしまいます。
又、フォノイコライザーの追加と、C600の接続端子がC‐2400よりも少なくなることから、ラインセレクタも追加しているので、この一台のラックに収まらないことから、結局、MDデッキを外出しし、マランツSA‐7S1を右の棚に移動し、この並びに収まりました。
設置で苦労したのは、パワー・アンプとの接続です。
このプリ・アンプC600は、完全なツイン・モノ構成になっていて、左右非対称なのです。
そのため、左右の端子間隔が広く、これまでより、30センチ程長さが余計に必要になり、結果、パワー・アンプの位置を手前に引き出すことになりました。
でもそれ以外は、電源ボックスも、本体も最上段にポン置き出来るように準備していたので、とてもスムーズに行きました。
ちなみに、電源ボックスの2段ラックは自作です。
近所のDIYショップで、棚板、足、中間柱を色々見繕い、組み合わせました。
我ながらピッタリのサイズに仕上げることが出来、なかなかな出来栄えと自画自賛です。
見た目にも電源ボックスと本体の落ち着きが良いし、C600とD600の上下の並びもシックリ収まっていて満足です。
5.いよいよ音出し
この日の音出しは、音質チェックというよりは、結線確認が目的。
D600、SA‐7S1、テレビ、と一通り音が出ることを確認。
設置直後の通電直後でウォーミングアップも無い状態での音出しなのに、音が出た瞬間に、これまで聴き慣れていた音との明らかな違いを感じてしまいました。
ピアノの打撃音の芯の太さ、ハンドベルの響きの余韻の深さ、鳥の鳴き声の重なりが解きほぐされ、鳥が一羽ずつ分離されたかのような明瞭さ、等々、これからの本領発揮がとても楽しみな音がいきなり出て来てしまいました。
CDプレーヤーD600では、一ヶ月、三ヶ月、六ヶ月という単位で大きな変化を見せてくれましたので、このプリ・アンプC600でも同様な時間の経過とともに大きな変化を見せてくれることを期待、いや確信しています。
6.腰を据えてじっくり「音」を鑑賞
今日、C600の導入から丸2日が経過しました。
本領発揮のエージングはまだまだと思いますが、通電後のウォーミングアップは十分と判断し、ファーストインプレを書いてみることにしました。
(1)使い勝手
先ず機器本体ですが、左のノブが入力セレクタで、適度な重みを持って、カチカチと良い機械的な感触が手に伝わってきます。
高級感タップリです。
右側のノブがボリュームで、無限回転方式です。音量表示は0~90までで、通常、ロック、ポップス系CDでは、45で、クラシック系では55~60の間、テレビは35位でちょうど良い音量になります。
ボリュームは大きく一回しで、20メモリの移動なので、安心してボリューム調整が出来ます。
ボリュームノブにガタは皆無で、回転時の滑かさと、適度な重みの抵抗感は、アキュフェーズのC‐3800のボリュームを何度かいじったことがことがありますが、それと同等の感覚で、これまた高級感タップリです。
又、音量調整の最小単位は、0.5単位に切り替えることも出来るので、微調整も十分です。
本体にあるスイッチ類(電源オン・オフ、メニュー等)も非常に押しやすく、CDプレーヤーD600の操作感から大幅に改善されています。
次にリモコンですが、これが細長くて頼りなげですが、持つとズシっと重みがきます。
リモコンで操作出来るのは、電源のオン・オフ、入力選択、ボリューム、ミューティング機能の4つだけ。
必要にして十分な機能です。
(2)音質
何を語れば良いのか。
このクラスで音質が良いのは当たり前。そこを主張しても何も伝わらない。
私が伝えられるのは、驚きと感動だけです。
まだまだ本領発揮の何段も手前の状態と思いながら、出てきた音に驚愕しています。
これまで、CDプレーヤーを3度買い換えました。
SA‐7S1→DP700→TAD‐D600と変えた都度、大きな変化を見せてくれながら、更に、それぞれの機器が3ヶ月、6ヶ月という間隔で大きな変化を味わわせてくれました。
パワー・アンプもしかりで、A‐65に変えてからやはり3度の大きな変化を見せてくれました。
そして今回のプリ・アンプC600は、これまでの機器が3ヶ月サイクルで見せてくれた激変と同じレベルの変化を機器交換だけで見せてくれました。
これまでの何度もの激変で、音像のピンポイント定位は十分なレベルに高められたと思っていました。
しかし、今回まだまだ上があったことに驚いています。

ボーカルやバイオリンといったソロパートの位置にまっすぐ心棒が突き刺さったかのような揺るぎのない定位なのです。
これまで、ボーカルの定位感をあまり重視していなかった録音のものも、一聴して、優秀録音盤のような定位感が味わえるようになりました。
ハンドベルの音楽では、ベルの音の移動が綺麗に点で移動することに感動すら覚えました。
更に、ハンドベルの響きの美しさと余韻に、思わず涙が出てしまいそうになりました。
これまで何度も聴いて、聴き慣れたCDで涙を催すほどの感動を覚えるとは思いもよりませんでした。

ロック物では、ベースの音に芯が入って、圧迫感を感じます。勿論、心地よい圧迫感です。低域強化というのは、量感強化かと思っていましたが、芯が加わってより硬質でマスを持った低域になるようです。
そして、波の音です。
これが驚異です。
波の音に響きを感じました。
まるで室内での反響のように感じたのです。
これはおかしいと思い、聴き直すと原因が何となく分かりました。
波の音の反響ではなく、手前に寄せる大きな波とは別に、後方の波の音が重なっていることで、複数の波音が混ざり合って反響のように聴こえているようなのです。
何度も聴いた波の音のCDですが、このような聴こえ方をしたのは初めてでした。
最後に、ボリューム機構の性能を最終確認すべく、極限まで絞り込んだ時の左右音量のギャングエラーの状態を確認しました。
これまた驚異的な結果で、音量レベル1という最低レベルで、ちょっとでも体を動かすと、動いた体の音で聴こえないような音量でも、確かに、スピーカー間のど真ん中にちゃんと定位していることが確認出来たのです。
素晴らしい!!。
ギャングエラーが測定不能レベル以下という謳い文句は伊達ではありませんでした。
それにしても、プリ・アンプって、只の入力セレクタ兼、音量調整機構の道具としか思っていませんでしたが、CDプレーヤーやパワー・アンプの変更に匹敵する、或いはそれを上回る音の変化を与えてくれたことに驚いています。
本来であれば、CDプレーヤーから直接パワー・アンプに音楽信号が流れた方が、より純度の高い音楽信号が流れて、プリ・アンプは無くて良いのではないかと思うこともありました。
しかし、このC600を通して感じたことは、プリ・アンプの磨きあげ機能です。
こんな機能があるのかどうかは分かりませんが、今回のような変化を感じるということは、プレーヤーから出力されたアナログ電気信号を、より音楽信号としての純度を高めるべく磨きあげてパワー・アンプに送り込んでいるようにしか思えません。
電気工学知識皆無の私ですので、バカの戯言と思いますが、素直な感想です。
只、音を聴きながらずっと気になっていることが一つだけあります。
それは、音を出し切れていないようなもどかしさを感じることです。
これだけ色々と驚異的な音を聴かせてくれているのにも関わらずです。
スカっと抜けきっていないように感じるのです。
まだ出るべき音が後ろに控えていて出て来れない、ちょうど、満員電車で扉が開いても、すぐに大量の人が出て来れない時のようなそんなもどかしさを感じるのです。
このもどかしさが消えた時が、本領発揮の時なのでしょう。
あと数ヶ月、そのもどかしさが解消される日を楽しみに聴き続けたいと思います。
(3)その他の驚き
更に驚くべきは、最も単純で分かりやすい変化なのですが、これまでずっと気になっていた、部屋の蛍光灯の点灯時の派手なパチパチノイズが綺麗さっぱり駆逐されてしまったことです。
実は、今回のC600導入に備え、一週間前に、ラック内の機器類を全て配置変えし、プリに接続していた機器を全て取り外して再結線したのですが、この時、結線し直しの効果でパチパチノイズが消えるのではないかと期待していたのです。
しかし、結果は全く変わらず、ずっとパチパチノイズは発生していました。
一番ノイズを拾い易いと言われているフォノ端子には、ショートピンを挿入したりもしましたが、効果無しでした。
もしかしたらプリ・アンプではなく、パワー・アンプが拾っているのかも、と思い、プリの電源を切ってパワー・アンプだけにして蛍光灯を点灯すると、パチパチノイズは全く発生せず、プリに電源を入れて蛍光灯を点灯するとパチパチノイズは発生しました。
それが、今回のC600では、接続機器はC‐2400と全く同じでも、完全にパチパチノイズは駆逐されてしまったのです。
プリ・アンプ自体が一つのノイズフィルターの役割を果たしているかのような印象を持ってしまいました。
7.最後に
TAD‐C600の搬入とセッティングを行なって頂いた、販売店の方と、パイオニアの2名の方と又楽しいお話をさせて頂きました。
今回のC600は、音質の評判の良さは勿論、市場反応も良いようで、D600と同じ位良く売れているそうです。
D600を持っている方の購入は勿論、D600を持っていない方で購入される方も多いということでした。
音出しした時、「S‐1EX本当に良いですねえ~」と改めて仰って頂き、嬉しかったです。
梱包箱については、実はD600の箱が大きすぎて評判が悪かったとのことで、今回は、表面積を小さくするように変えたそうです。
逆に私には不都合になってしまいました。
今回は、私自慢の階段壁CD棚をご欄頂きました。
お三方の反応は予想以上に大きく、見て頂いた甲斐があったなあと、私も大満足でした。
最後は、CDソフトの話(特に80年代物)で盛り上がってしまいました。
あっと言う間の2時間でしたが、とても楽しい時間でした。
以上です。
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