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2010年1月 3日 (日)

CD聴盤日記(1/3):Dave Alvin 紹介 その1

昨日で購入物の聴盤が完了したので、今日は私が最も敬愛するアーティスト、
Dave Alvin(The Blasters 主要メンバー)の紹介をします。
今日は彼のソロ作を中心に集中的に聴盤をしました。

Dave Alvin は L.A. のルーツ・ロックバンド、The Blasters のギタリストで
且つ、メインのソングライターとして活躍。
しかし、Blasters ではボーカルを取ることはなかった。
Blasters を脱退し、ソロ活動を始めて、彼のボーカルで聴く彼の楽曲は、Blasters
の演奏とは全く違った。カントリーテイストのあるアメリカン・ルーツ・ロッ
クで、Tom Petty や John Mellencamp と同質のものである。
ソロアルバムは87年にリリースされるが、それ以前の Dave のBlasters 以外
の活動は次の通り。

1.Flesh Eaters での活動。
Flesh Eaters はL.A.を代表する80年代~90年代のパンクバンド。
Dave Alvin 以外にも、Blasters の Bill Bateman,Steve Berlin がメンバーと
して参加しており、Blasters と並行での活動だたようだ。
更には、80年代を代表する L.A.パンクの雄、Xのリーダー John Doeと、D.J.
Bonbreake が参加している。
そういう意味では、後のL.A.のインディーロックシーンをリードするメンバー
達のスーパー・バンドとも言える。
尚、このバンドは90年代もメンバーを変えながら継続した。
Dave Alvin 参加の演奏は次のCDで聴くことが出来る。

A Minute To Pray, A Second To Die
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Greatest Hits - Destroyed By Fire

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Prehistoric Fits, Vol 2  
Prehist_3 
 
2.The Knitters での活動
85年に、Xメンバーの John Doe、Exene Cervenka、Billy Zoom 等と、カントリー
プロジェクト Knitters を結成。
ほのぼの感溢れる本格カントリーで、現在のオルタナ・カントリーシーンの先達的
な位置づけとして高い評価を受けている。
およそ15年後の95年にはこのアルバムのカバー集がリリースされ、05年には
20年振りで新譜がリリースされた。評価の高さが伺える。、

Poor Little Critter on the Road(85年)
E33738bntu6 
The Modern Sounds of the Knitters(05年)

G91554panv0 
Poor Little Knitter on the Road: A Tribute to the Knitters(95年) 
F66550xbvry

3.X への参加
87年に、x のアルバムにギタリストとして正式に参加。尚、この1枚だけで脱退
している。
87年のソロアルバムの1曲目を飾る名曲、"4th Of July"がこの X のアルバムで
もカバーされている。
Dave Alvin 参加の影響もあってか、パンクの中にもルーツィーさの漂うアメリカン
ロックなアルバムに仕上がっている。

See How We Are(87年) 
F55553gvo26

4.ソロ活動
87年にメジャーのCBSから1stソロアルバムがリリースされるが、以降、2nd
アルバムまでは間が空いている。1stの売れ行きがよくなかったようで、CBSを
クビになったとのこと。
しかし、捨てる神あれば拾う神ありで、友人の Dwight Yoakam が Dave の曲をカバ
したことでまとまった印税が入り、そのお金でデモテープを作製し、いくつかのレ
ーベルに持ち込んで、採用されたのが Hightone Records。
2ndアルバムをリリースすることになった。このレーベルでは長期活動となり、02
年までに7枚のソロアルバムがリリースされた。更には、関連作として、兄の Phil
のソロ作や、Dave の友人達とのユニット Pleasure Barons のリリース、更には、友
人や関係者達が続々とこのレーベルに集結した。Chris Gaffney、Tom Russell、
Big Sandy 等々。そして、50年代に活躍した大ベテランロカビリアン、Sonny
Burgess をもレーベルに迎え入れその復帰作を全面バックアップした。
Dave は00年にグラミー賞をフォーク部門で受賞することになる。
人の運命って本当に分からないものである。
04年になると、Yep Roc Records に移籍。Hightone の多くのアーティスト達が
今度は Yep Roc Records になだれ込むことになった。
この辺りのいきさつは不明であるが、Hightone Records は新譜のリリースが激減
する。
Dave は現在も Yep Roc で活動を続けており、昨年最新作もリリースしている。

(1)ソロデビュー
  Romeo's Escape / Every Night About This Time(87年) 
51xl4pgtl__sl500_aa240__2  C46729sev9i  

   全く同じ内容、ジャケットデザインもいっしょながら、米盤(Epic盤)と
   英盤(DEMON盤)でタイトルが違う。よくあるジャケ違いだと両方とも買っ
   てしまいそうであるが、これは間違わなくて済む。でも両方買ってしまっ
   た私っていったい...。
   このアルバムはそれだけ素晴らしいということ。(実質同じものを2枚買
   うこのとの理由にはならない?) 
   実は若干音質に差がある。メジャー盤の方が録音レベルが高く、クリア。
   同じマスタであるがずだが、英盤は米盤のコピーなのだろうと思う。
   そしてもう一つ大きな違い、それはジャケットデザインが微妙に違うの
   である。写真の通り、一見全く一緒。しかし、2箇所大きな違いが。
   左下の赤い車の右側にある写真が、米盤では男女のキスシーンに対し、英
   盤では可愛い小動物2匹のアニメ。
   更に右下のトランプのキングカードの右の写真が、米盤ではおばあさんに
   見えるが、英盤では明らかに禿げたおじいさん。
   なぜこういう違いを入れたのかは不明ながら面白いので、買ってしまった。

   さて、演奏であるが、The Blasters とは全く違ったスタイルで、ルーツな
   雰囲気は十分に感じるものの、基本はアメリカン・ロック。
   Bruce Springsteen や Tom Petty、John Mellencamp などに通じるストレー
   トな演奏である。
   プロデュースは The Blasters メンバーでサックス奏者の Steve Berlin。
   バックには、以降も Dave とは長い付き合いになる、ハーピストの
    John"Juke"Logan、ギター奏者のGreg Leisz、ベースの Gil.T、ドラムの
   Jerry Angel などが参加し、Allnighters というバンド名を名乗っている。
   腰の据わったアーシーなアメリカン・ロック、Blasters スタイルのノリノ
   リなロカビリー、哀愁味タップリなカントリー・バラード等、聴かせどこ
   ろタップリの演奏。
   Dave Alvin はBlasters の楽曲のほとんどを作詞作曲しているが、自らボー
   カルを取ることが一度も無かった。このアルバムでその声を始めて聞いたが、
   甲高い兄の Phil Alvin とは全く共通点の無い、渋みのある低音ヴォイス。
   正直、Dave の方が格好よい。
   そして、Blasters のカバー(とは言っても、作詞作曲はDaveなので、オリジ
   ナルの疲労ということになるが)も、ここでは、全ての楽曲をロカビリーに
   仕上げた Blasters よりも、Dave の楽曲の魅力をより直接的に味わえる演奏
   となっている。
   Blasters でロカビリーはどうも、と好みが合わないと思う人も、Dave のソロ
   は気に入ることが大いにあると思う。
   ソングライターとしての魅力を大きく見せ付けたソロデビュー作である。

(2)Hightone Records 時代(91年~02年)
  
Blue Blvd(91年)   
   D68458u5rr8  
   87年のソロデビュー作が商業ベースでは成功ではなかったらしく、Epic
   から干された形で、商業ベースの音楽活動からは遠ざかり、ほとんど失業状
   態だったという。
   そんな Dave を再び音楽シーンに戻してくれたのは、親友の Dwight Yoakam。
   ニュー・トラディッショナルというカントリーシーンの寵児として人気絶大
   の彼が、ベストアルバムの中で、Dave 作の'Long White Cadelac'をカバー。
   このおかげで印税が入り、デモテープを作製し、複数のレーベルに持ち込ん
   だところ、良い感触を示したのが 以降長い付き合いになるHightone Records。
   このレーベルのオーナーは Robert Clayのレコードを出すためにこのレーベル
   を立ち上げというルーツ・ロック好きの Bruce Bromberg。
   後にこのレーベルには、Dave 関連のアーティストが続々集結して来ることに
   なり、Dave の雇用は大きな影響を及ぼしたようである。

   さて、アルバムの内容であるが、これが87年のソロ作とはまた違った肌触り
   の演奏となっている。
   87年ソロ作の方では、ロカビリー、ブルース、アメリカン・ロックという
   オーソドックスなロックアルバムであったが、この4年振りのアルバムでは
   サウンドが全体的に乾いている。いまでいうオルタナ・カントリーサウンドに
   近い。しかし、カントリーっぽさはさほど濃くなく、ギター・ロックの側面
   が強い。Eric Ambel のプロデュース物に近い雰囲気となっている。
   これには、プロデューサーに、ベテランパワー・ポップバンドの20/20
   の Chris Silagyi が起用されたことの効果が大きそうである。

  Sonny Burgess With Dave Alvin -Tennessee Border-(92年)
   C5639438rm4  
   バリバリのロカビリーとカントリーの融合。
   とても60才とは思えないロック魂に脱帽である。
   Dave のプロデュースと客演が光る一枚である。

  Museum of Heart(93年)  
   C5301361fwk  
   良いペースでの活動再開後の2作目。プロデューサーも1作目と同じで Chris
   Silagyi。演奏、サウンド面とも前作と同系統。ただ、ギターの音がより前面
   に出た音作りに感じる。更に、乾いた感じのオルタナ感から、情緒感のある
   響き成分の豊かなサウンドに変化を見せている。
   ここでもまだ、カントリー、フォーク路線には至らず、アメリカン・ロック
   である。
   地味でなく、派手でなく、オーソドックスなスタイルで、パワフル且つ骨太な
   ロックを聴かせる。The Blasters 時代とは全く異なるギター・ロックの世界
   を完成させた感のあるアルバムである。

  Live in Las Vegas(The Pleasure Barons)(93年)
   D6632343014  
   このアルバムは Dave ソロ作というよりは、気の置けない仲間達との楽しい
   セッションライブ盤。
   The Beat Farmers の Country Dick Montana、おふざけ怪人ロッカーの
   Mojo Nixon と組んでの演奏。3人のユニット名が、"The Pleasure Barons"。
   演奏自体、Beat Farmers 関連の Joey Harris と Paul Kamanskiが参加。
   Dave Alvin の1stソロでバックを勤めた Jerry Angel、Gil.T、Juke Logan、
   Jerry Angel 等が参加。
   総勢13人の仲間達と楽しいセッションライブを繰り広げたらしい。
   ラス・ベガスという場所がらか、演奏も陽気で明るくはじけた演奏ばかり。
   ロカビリー~ロックンロール~ファンキーなR&Bといった曲。
   全員がタキシードに蝶ネクタイで決めた記念写真もバッチリ。
   パーティー気分に浸れる楽しいアルバムである。

  King of California(94年)   
   D95456wp953  
   これまでのアメリカン・ロック路線から一転。アコースティックさを前面に
   出したアンプラグドスタイルでのカントリーアレンジでの演奏を聴かせる。
   これまでに出したアルバムや、The Blasteres 時代の曲全て再アレンジして
   まるで別物の曲に仕上がっている。
   もともと曲が良いので、これまでのエレクトリックスタイルでのノリノリバ
   ージョンも、今回のアコースティックスタイルでのシットリ聴かせるバージ
   ョンも、どちらも曲の魅力を十分に味わえる。
   ソングライター Dave Alvin の面目躍如である。
    
  
Interstate City(96年)   
   D32900u0hbt  
   Dave 初のソロライブ盤。"The Guilty Men" という、以降、ずっと付き合い
   を続けることになるバックバンドを従えての演奏である。
   前作でのアンプラグドで聴かせたアコースティックでのカントリー路線の
   雰囲気を伴いながらも、基本はパワフルなエレクトリックスタイルでのア
   メリカン・ロック。   
   The Blasters 時代の楽曲を作者である Dave のボーカルで聴けるのが嬉し
   い。アレンジは Blasters に敬意を表しているかのようなノリノリ路線で
   聴かせるのが又良い。
   ベテランらしい安定感抜群の演奏で、わずかの揺らぎも感じさせないタイ
   トな演奏である。

  Blackjack David(98年)    
   Blackjack  
   非常に泥臭いフォーク・ロックというのが素直な印象。
   フォーク・ロックというと、Byrds タイプの爽やかなタイプを連想するが
   これまたフォーク・ロックのもう一つのパターンであると思う。
   爽やかさではなく、泥臭さと田舎臭さ。土の香り一杯の演奏であるが、これ
   がカントリーでないのがミソ。
   サウンド的には、"King Of California"に近いにであるが、楽曲的には、
   その前のアメリカン・ロック路線なのである。
   そして全体的にはフォーク。
   渋みと寂寥感を感じさせる演奏である。

  Public Domain(00年)     
   E2331199eqg  
   この年のギラミー賞のフォーク部門を受賞したアルバム。伝統フォークの
   カバー集ということであるが、Dave 流の泥臭いエレクトリックなルーツ・
   ロックに仕上げられている。フォークと言いながら、非常にブルージーな
   骨太な演奏で、ロッキン度も十分。フォーキーという雰囲気ではない。
   ノリとスピード感もあるルーツ・ロックである。
   "King Of California"のアコースティック感に、ブルースハープをフィー
   チャーしてブルース・ロック的な味わいを付け加えたような演奏である。
   バックは"The Guilty Men"。
   素直に格好よい!!

  Out in California(02年)    
   F251445we8t  
   The Guilty Men 名義のライブ盤。
   エレクトリックスタイルのロックンロールのオンパレード。
   スタジオ盤での渋み主体の演奏とは逆に、ライブではノリの良い曲が目立
   つ。1曲の演奏時間がライブ特有の長めであるが、演奏にハリがありダレ
   ることがない。さすがである。
         
  
Outtakes in California(02年)
   Outtakes  

   このアルバムは、タイトル通り、前作の"Out In California"に収録され
   なかったアウトテイク集のようである。
   演奏の日時も場所も全く同じ。演奏メンバーも同じ。
   曲のダブリは勿論無いが、曲数は13曲で一緒。
   プロデュース関連クレジットも同じなので、ちゃんとした正規盤。
   しかし、通常ショップでの取り扱いはなく Blaster のホームページでの
   みの発売となっていた。
   最近はアマゾンのユ0スドショップにも出品があるようである。 

以降は Yep Roc に移籍してのアルバム。又次回に。

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