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2010年7月19日 (月)

読書日記(7/19):斉藤 光政「偽書「東日流外三郡誌」事件」

斉藤 光政「偽書「東日流外三郡誌」事件」
Photo 「東日流外三郡誌」は、「超古代史」、「古史古伝」の範疇で語られている「裏」歴史書のひとつ。
この類の最右翼と目される歴史書に「竹内文書」があるが、それと同じように、現代人の手による妄想の書、「偽書」という評判が当然ながら付きまとっていた。
それでも、その魅力的な内容から、擁護派もいて、解説本の中で色々と論を展開していた。その内容が本当であって欲しいという思いも込めて、私的には擁護派に肩入れしたい気持ちが高かった。
しかし、今回のこの本によって、「東日流外三郡誌」は完全に偽書であることが証明されてしまった。
これまでも、偽書であることを語った文書は幾度となく見たことはあったが、一側面的な内容で、「そういう見方もあるだろうな」という感想しか抱けなかった。
しかし、この本で、ここまで系統立て、きちんと整理されて、数々の「偽書」の証拠となる内容を見せ付けられると、もはや完膚無きまでに、真書としての論拠は打ちのめされてしまったとしか言いようが無い。
書店の手書きポップや、書評等ではこの本を「推理小説を読むような面白さ」と紹介されているが、確かにその通りであった。
ノンフィクションでルポルタージュの一種であるが、全体の構成、話の展開、描写、全てが小説を読むような感覚で読めてしまった。
「東日流外三郡誌」が偽書であることを色々な人の証言や事件から証明してくれた。疑う余地は全く無いと言える。
でも、一つだけ残念に思うことがある。
それは、この本の中で「東日流外三郡誌」の作者とされている和田氏が真実を語らぬままこの世から去ってしまい、本当の当事者から真実の言葉を引き出すことが出来なかったことである。
これが小説であれば、なぜ、和田氏がこのような膨大な偽書を製作することになったのか、その内面心理を描くことも出来ただろうし、或いは、全く逆の結論、実は、「東日流外三郡誌」は真書であるのに、それをあたかも偽書として思い込ませることが和田氏に課せられた一族の末裔の役割であり、その目的はこうであった、などという展開にも出来たと思う。
いずれにせよ、この偽書を製作した側の語られぬ心情に踏み込め切れなかったことだけが本当に残念であった。

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