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2012年10月

2012年10月31日 (水)

CD聴盤日記(10/31):フランスのギター・バンド Kid Pharaonn。

今日は Kid Pharaon という80年代~90年代に活動したフランスのギター・バンドです。
このバンドのことは全く知らなかったのですが、よく行くCDショップの方が、私の趣向をとてもよく理解していて、このフランスのギター・バンドのことを紹介してくれました。
もう数年前のお話です。
しかし、ネットで検索しても、このバンドのCDなどはなかなかヒットせず、私には幻のバンドなっていました。
ショップの方もアナログレコードでは所有していますが、CDでは所有しておられないようで、CDはリリースされていないのかとも思っていました。
しかし、ここ最近、ヨーロッパのアマゾンのユーズドショップで取り扱いが出るようになりました。
でも、価格が高く、簡単には手が出せません。
そこで色々ネット検索をかけたところ、ようやく手頃な価格で販売しているショップを発見し、一気にアルバム(CD)3枚まとめ買いすることが出来ました。
ラッキーです。
さて、どんな演奏を聴かせてくれるのかと期待しながらの聴盤でしたが、結果は大吉でした。
このバンドを紹介してくれたショップの方には本当に感謝感謝です。

Kid Pharaon "Love Bikes"(87)
Love_bike 好度:4
ジャンル:ギター・ポップ~パワー・ポップ
感想:
87年作で、これが1stアルバムのようである。幕開けは、Paul Collins の The Beat を思わせるアップテンポでノリの良いロックンロール系のパワー・ポップ。
この幕開けの一曲で完璧に鷲掴みにされてしまった。
2曲以降は色々なタイプのギター・ポップが登場。
思い浮かんだバンドは、Connels、Windbreakers、初期R.E.M. Guadalcanal Diary 等の80年代のUSインディーズ系のギター・バンド達。
明瞭なギター・サウンドに、陰影の濃いメロディーと少しだけ内省的な感じを覚えるボーカル。
Don Dixon、Mitch Easter がこのバンドをプロデュースしていても何ら違和感を覚えることのないサウンドである。
むしろ関わっていないことに違和感を感じるほど。
このジャケットイメージ通り、素朴で手作り感一杯のインディーズ・ギター・ポップである。

Kid Pharaon "Hands"(88)
Hands 好度:4
ジャンル:ギター・ポップ
感想:
フルアルバムとしてはこれが2ndアルバムのようで、88年作。アナログLPでは2枚組み24曲入りの大作。
CDでは一枚に収められている。
演奏的には、1stアルバムと同じ雰囲気。エレキ・ギターとアコースティック・ギターのシンプルなアンサンブルを基調にした初期R.E.M.的サウンドは健在。アルペジオ・サウンドも心地よいギター・ポップの宝庫。
しかし、トランペットやビブラフォン、ピアノなどの多彩な楽器のフィーチャーにより、カラフルさが増し、曲調も明るい。
楽曲のバリエーションも広がったアルバムとなっている。

KID PHARAON "MERRY GO ROUND-DEEP SLEEP"(91)
Deep_sleep 好度:4
ジャンル:ギター・ロック
感想:
91年作の3rdフルアルバム。このアルバムでの特徴はギター・サウンドの変化。これまでの2作で見せたアルペジオ・サウンドから、少しざらつき感とラウドさを出したパワー・ポップ的なサウンドになり、90年代型パワー・ポップの影響を感じさせる。
しかし、このバンドの魅力が損なわれるものではなく、パワフル感を纏った新たな面を見せたアルバムとなっている。

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2012年10月30日 (火)

CD聴盤日記(10/30):ルーツ系です。Dinosaur Jr、Clover、Skydiggers。

Dinosaur Jr "I Bet on Sky"
Dinosaur_jr 好度:4
ジャンル:オルタナ・ルーツ・ロック
感想:
ハードコアR.E.M. などとも評され、グランジ畑から登場したこのバンドも、作を重ねる度にサウンドに深みが増していき、ルーツ・ロックとオルタナ・ギターサウンドの狭間にいるような独特な音楽世界を確立してしまった。
強いてジャンル表現をするならば、オルタナ・フォーク、更に言うならば、ハードコア・フォーク。
同属の Buffalo Tom は先にルーツ・ロック世界の住人となって久しいが、その兄貴分とも言えるこのバンドは、まだまだルーツ・ロック世界の住人にはなりきらんぞという熱い気概を見せ付けている。
J. Mascis のボーカルは果てしなく深い。底の見えない深淵から静かに、でも熱く湧き出しているかのよう。
熱さの中に荒涼感と寂寥感を匂わせる、Mascis のワン・アンド・オンリーのボーカル世界である。

Clover "Clover / Fourty Niner"
Clover 好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック~パブ・ロック
感想:
Costello のバックバンド、或いは Huei Lewis & The News の前身バンドとして知られているが、これはそのバンドの多分1stアルバム(70年作)と2nd(71年作)のカップリングCD。
この2枚のアルバムでは Huei Lewis のクレジットは未だ無い。
演奏は、ファンキーを感じさせるルーツ・ロックと、Brinsley タイプのほのぼのカントリー・ロックで構成されている。
2ndアルバムの方ではカントリー色がより前面に出ていて、如何にもパブ・ロックな雰囲気。
彼らをバックに Nick Lowe に歌って欲しいと思えるようなカントリー・ポップが楽しいアルバムである。

Skydiggers "Northern Shore"
Northern_shore 好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
カナディアン・ルーツ・ロックバンドの今年の最新作。
カナダのルーツ・ロックシーンの重要人物の一人、Chuck Angasとの親交も深い Andrew Cash の兄弟であり、後に Cash Brothers として活動する Pete Cash が在籍していたバンド。
デビューは91年で、Restless(Enigma傘下) レーベルから1stアルバムがリリースされた。
息の長い活動を続けており、アルバムも、間を空けながらではなるが、コンスタントにリリースしていて、アルバムも10枚を超えているはず。
Blue Rodeo に次ぐカナダの至宝バンドである。
この最新作でも変わらぬ和み系のルーツ・ロックを聴かせる。
ドスや重量感、ドライブ感とは無縁の、横ノリフォーク・ロックを基調とした演奏で、秋の夜長にゆったりとした心持ち誘ってくれるアルバムである。
尚、このアルバムを購入してから、何と4枚組みのデラックス・エディションの存在を知った。
バンドのHPでの発売。買わねば!!

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2012年10月29日 (月)

CD聴盤日記(10/29):パワー・ポップ3枚。Redd Kross, The Knack, True Hearts。

Redd Kross "Researching the Blues"
Redd_kross 好度:3
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
本当に久々な新作。前作は前世紀だったような。
Jerryfish や Posies と並ぶ90年代を代表するパワー・ポップバンドの新作ということで期待は高まる。
ラウドな分厚いギターサウンドときらびやかなコーラスワークというパワー・ポップの王道を聴かせる。
しかし、楽曲自体は決してストレートではない。オルタナ系ギターバンドのような少しねじれたメロディーを持ってくる。
そこが Jerryfish や Posies との明確な違いを表すアイデンティティなのかもしれない。

The Knack "Live from the Rock 'n' Roll Fun House"
The_knack 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
これは02年にリリースされたライブ盤。今年発売されたライブ盤を買おうとしていてこの過去のラインブ盤の存在に気付いたもの。全15曲。
98年の復帰作"Zoom"以降のライブ音源なので、"Zoom"で聴かせてくれた Byrds 系アルペジオ・ギターサウンドが聴けるかと期待したが、残念ながらその期待はハズレ。
しかし、だからこのアルバム自体もハズレということではない。
少しだけラウドでシンプルなギター・サウンド中心のポップ・ロックを明るいメロディーラインに乗せて聴かせてくれていて、彼らの魅力を十分に味わことの出来るアルバムとなっている。
演奏も実に見事で、ライブ盤にありがちな演奏の不安定さは皆無。
音質的も、スタジオ録音盤に全く遜色のない出来。
このライブ盤の存在に気付けて良かったと素直に思えるアルバムである。

True Hearts "s/t"
True_hearts 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
70年代~80年代に活動していたバンドのようで、このCDは Kool kat レーベルからのオリジナルCD-R盤。
演奏は、このジャケット雰囲気通り、Pezband, Artful Dodger, Off Broadway, Raspberries といったメジャー系パワー・ポップバンドの演奏。
ソフトなハード・ロック(?)、或いはメジャーになりきれないハード・ロックといった雰囲気の演奏で、この垢抜け感の無い、どこか素朴さを感じさせる所が魅力なのである。

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2012年10月28日 (日)

CD聴盤日記(10/28):ルーツ系です。(かなり前の購入分)

Government Cheese "Government Cheese: 1985-1995"
Government_cheese 好度:4
ジャンル:ロックンロール
感想:
Tommy Womack が在籍していた伝説のバンドの音源が2枚組みCDでリリースされていた!!
パンクバンドという紹介がされていたが、これはパンクじゃない。
True Beleavers や Jason & The Scorchers がパンクバンドだというのであれば、パンクかもしれない。
しかし普通に考えれば、これはギター・ロック。それもロックンロールで、時にカントリー調。
ボーカルは完璧と言えるほど、Jason Ringenbergしているのである。
実に格好良いカウ・パンク~ルーツ・ロックである。

Penelope Houston "On Market Street"
Penelope_houston 好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
フォーキー畑の女性ルーツ・ロカーの今年の新作。
期待を裏切らない味わい深い演奏と歌である。
フォーキーな演奏ではあるが、アコースティックセットではなく、ロックバンド編成でのエレクトリックスタイルのパワフルな演奏である。
 
 

Phantom Rocker & Slick "Phantom, Rocker & Slick"
Phantom_rocker_slick 好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック~ルーツ・ポップ
感想:
LPでもっていたアルバムであるが遂にCD化。Stray Cats の Brian 以外の2人がバンド解散後に組んだ新たなバンド。
ロカビリー物という記憶であったが、これが全く違っていて、ポップさすら感じさせるギターサウンド中心のルーツ・ロック。
記憶って本当に当てにならんなあと改めて感じさせてもらった。
メロディアスな楽曲が多く、ノリノリよりはメロディアス。
ギター・ポップな味わいも持ったルーツ・ロックアルバムである。
ほぼ同時期に発売されている Stray Cats の残った一人、Brian Setzer の1stソロも、ロカビリーとは明らかに一線を画すギター・ロックであった。この解散の時期、3人の不仲もさることながら、ロカビリーとは別の音楽スタイルを求めていたのかもしれないなあと、そんなことも改めて思わせてくれるアルバムである。

John Doe & Exene Cervenka "Singing & Playing"
John_doe_exene_cervenka 好度:4
ジャンル:オルタナ・フォーク
感想:
元Xの二人のデュエットは、ギターのみのシンプルなフォーク・スタイル。
しかしそこは流石にこの二人。割れてザラついたオルタナサウンドを前面に出したオルタナ・フォーク。
弾き語りで予想される地味さは一切なし。
切々とした歌が、熱さと共に荒涼とした寂寥感を全体に漂わせている。
味わい深さと、厚みのあるサウンドが印象的なフォークアルバムである。

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CD聴盤日記(10/27~10/28):本当に久々の更新。先ずはギター・ポップ~パワー・ポップです。

Diesel Park West "Diesels Play Byrds"
Diesel_park_west 好度:5
ジャンル:ギター・ポップ
感想:英国産の80年代から活動しているギター・バンドの最新作。今回はズバリ Byrds のカバー集。
もともと、Byrds~R.E.M. な素養は十分に感じさせるギターサウンドを聴かせるバンドではあったが、ボーカルはU2系のエモーシ
ョナル系。なので、この Byrds カバー集はどんな感じになるのか、不安と期待が半々といった感じ。
でも、ジャケットが12弦リッケンバッカーのど・アップ写真という、バンドのカバーに対する姿勢はこれを見ても明らか。
これで変な解釈でのカバーという危険性はゼロのはず。
プレイボタンを押した瞬間から押し寄せる12弦リッケンサウンドの洪水。
そして出てきたボーカルは、まるで Roger McGuinn そのものと思える柔らかで力の抜けた鼻声。
思わず口をついて出てきた言葉「完璧だぁ」。
全22曲、カントリー・ロック以外のフォーク・ロック~サイケ、スペースまでの前期 Byrds の世界の再現。
唯一残念だったのは、「Mr. Tambrine Man」が無かったことと、そして「Eight Miles High」の冒頭のギター・テクがやはり本家に
は及ばなかったこと。音数が足りなかった!!
でも「Turn! Turn! Turn!」は絶品である。

Lannie Flowers "New Songs Old Stories
Lannie_flower 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
これは確か3作目。
前々作は、キラキラ感を持ったギター・ポップ、前作では、Nick Lowe を思わせるルーツ・ポップを披露していたが、この新作では
、少しだけラウドなギターサウンドにビートル・ポップなメロディーを乗せた、よりオーソドックスなパワー・ポップらしい演奏となっている。

The Honeymoon Stallions "Moonlighting"
Honeymoon_stallions 好度:4
ジャンル:ギター・ポップ
感想:
私にとっての5点満点バンド The Goldbergs のAndy Goldberg の新プロジェクト。
ビートル・ポップ~フォーク・ロックを基調にした爽やかで優しいギター・ポップを披露。
出だしこそ、響き感を抑えた乾いたサウンドで、オルタナチックに始めているが、メロディーはビートル・ポップそのもの。
ムーグ・シンセのようなチープな電子音を交えたり、カラフルさを演出している。
しかし、根っこはシンプルなギター・サウンドに、切なさと懐かしさを感じさせるメロィデー。
この最大の持ち味を殺すことは一切無し。
アルバムも後半になるほど、シンプルなフォーク・ロック調のギター・ポップの割合が増加!!
爽やかさと郷愁感が堪らないアルバムである。

Various Artists "International Pop Overthrow Vol. 15
International_pop_overthrow_vol_15 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
このシリーズも15作目。Not Lame が閉鎖されても、このシリーズは生き続けている。
Bruce は元気に新たなコンピシリーズを準備中のようでこれも嬉しいニュース。
それにしても、67バンド、67曲収録の3枚組みというボリューム。それもほとんどが無名というか、初見のバンドがほとんど。
いかにプロとはいえ、良くもまあ、これだけの無名で、でも最高に優良なギター・ポップ~パワー・ポップバンドを集めたもの。
量もさることながら、質の高さに今回も脱帽なコンピレーションである。
ビートル・ポップ~Byrds ポップまで、サウンド、メロディー、いずれをとっても捨て曲無しの完全無欠のコンピレーションである。

Gentleman Jesse "Leaving Atlanta"
Gentleman_jesse 好度:5
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
ポップな味付けで、パワー・ポップと言って良いパンクバンドCarbonasのリーダーのソロ第二弾。
彼のソロは何の迷いもなく、パワー・ポップと言い切ってしまって良い。
Dwight Twilley 系のロックンロール系パワー・ポップである。
Flaming Groovies を思わせるようなガレージ寄りな演奏も聴かせる。
明るい曲調、ポップで耳馴染みの良いメロディー、そしてざらつき感のあるギター・サウンド。
時に Byrds 系のアルペジオ・ギター・サウンドで爽やかなフォーク・ロックも披露。
ジャケットに写るリッケンバッカーがこのアルバムの雰囲気そのもの。
メリハリの聴いた曲の展開も見事である。

Richard MacLemale "Florida Songs"
Richard_maclemale 好度:5
ジャンル:ギター・ポップ
感想:
これまで2枚のCDを購入しているが、いずれも好度は5点。
Byrds タイプの爽やかなフォーク・ロック系の演奏であったが、このCDは若干趣が異なる。
パワフルなルーツ・ロックと言えるようなスタイルに変身。
しかし、彼のメロディーの良さは相変わらず。
起伏のある心地よいメロディーラインが耳に溶け込んでくるようである。
 
 
 

Honeywagen "Station Wow"
Honeywagen 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
以前購入して、その清涼感が半端じゃない Byrds 風ギター・サウンドにやられてしまったバンドのこれは03年作。
Byrds 風ギター・サウンドからは一変する、90年代パワー・ポップ風のラウドなギター・サウンドでドライブする正に正統派のパワー・ポップである。
そのロックンロール度は、Replacements すら彷彿とさせるもの。
全体としては、Shoes の Jeff Murphy のプロデュース作を思わせるアルバムとなっている。

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