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2012年11月

2012年11月25日 (日)

CD聴盤日記(11/25):ユーロトラッド系。Mr.Irish Bastard、Flatfoot 56、Ahead To The Sea、The Krusty Moors、The Mighty Regis。

Mr.Irish Bastard "Never Mind the Bastards Here Is Mr. Irish Bollocks"
Mrirish_bastard 好度:4
ジャンル:トラッド・ロック
感想:
バンド名通り、Pogues 直系の活きの良いアイリッシュ・パンクが爽快。
アコーディオン、ホイッスルで奏でられるユーロ・トラッド特有の哀愁味タップリの楽曲が、性急なリズムにドライブされて怒涛の
ごとく音圧となって押し寄せてくる。
トラッド・ロック特有の高揚感に満ちた演奏で気分も大きくなってくるようである。

Flatfoot 56 "Black Thorn"
Flatfoot_56 好度:4
ジャンル:トラッド・パンク
感想:
こちらは、ストリート・パンクとユーロトラッドの融合。
Dropkick Murphys タイプのバンドであり、パンク度はかなり高い。
ボーカルなどは完全にハードコアとも言えるほどのダミ声。
これがバグ・パイプ、マンドリンと言ったトラッド御用達楽器群と出会って、独特の哀愁感タップリのパンクロックを生み出してい
る。

Ahead To The Sea "…STILL ANGRY, STILL HAPPY"
Ahead_to_the_sea 好度:4
ジャンル:トラッド・ロック
感想:
ドイツ産のバンド。このバンドの特徴はアコーディオンとフルート。
アコーディオンをフィーチャーするバンドは珍しくはないが、メイン楽器としてサウンドの要となると話は別。
Midnight To Six というスイスのトラッドバンドや、バスク地方のトラッドとポップスを融合したトリキ・ポップのサウンドを思わせる。
アコーディオンがバンドアンサンブルの中心で演奏全体を牽引しているのである。
但し、ケイジャン~ザディコやテキサス系の泥臭さはなく、かと言って、フランス産ミュゼットのようなオシャレな感じでもない。
やはりバスクのトリキーシャに似た音色と演奏の雰囲気なのである。
そして極めつけはフルート。
笛系と言えば、ホイッスルかリコーダーなのであるが、このバンドはフルートなのである。
じゃあ、クラシカルな演奏かというととんでもない。
とてもパンキッシュな速弾きスタイル。
このパンクとクラシック楽器の融合が独特なのである。

The Krusty Moors "ALL KRANKED UP"
Krusty_moors 好度:4
ジャンル:トラッド・ロック
感想:
ドイツ産のトラッド・ロックバンド。
これはライブ盤。アコースティックなサウンドながら、アイリッシュ特有の節回しとドラム入りの編成から、パワフル感は十分。
Pogues のようなガシャガシャした賑やかなお祭りさわぎのような演奏ではなく、Oyster Band や Men They Couldn't Hang を思わせる 正統派のトラッド系である。
ギター、ベース、ドラムにフィドルとマンドリンが絡むという至ってシンプルな編成。
これがライブ演奏にピッタリマッチ。
陽気でのどかな演奏と、郷愁感タップリのメロディーが心地よい。

The Mighty Regis "21 ~Deluxe Edition"
Mighty_regis 好度:4
ジャンル:トラッド・ロック
感想:
7人編成の大所帯バンド。彼らはアイルランド出身の正にアイリッシュバンド。
これまた Pogues 系というよりは Oyster Band タイプの演奏を聴かせてくれる。
主要楽器はアコーディオンとマンドリン。ホイッスルやリコーダーが無い分、Pogues のようなお祭りムードは薄い。
しかし速弾きマンドリンがこのバンドの看板のようで、パンキッシュな勢いは十分。
ボーカルは時々女性ギタリストが担当し、しっとりとした味わいを出している。
トラッド特有の哀愁味とパンキッシュなパワフルさの相性はバツグンである。

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2012年11月24日 (土)

CD聴盤日記(11/24):ルーツ系。Ledfoot(Tim Scott McCornell)、Minta & the Brook Trout。

Ledfoot "Devil's Songbox"
Ledfott "Gothic Blues Volume One"

Devils_song_bookGothic_blues

好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
このダークなムード一杯なアーティスト。アルバムタイトルと見事にマッチしたムード。
この人実は、元 Rockats、Havalinas、Momac Torio の Tim Scott McCornell なのである。
ソロでのキャリアを積み重ねていたけど、05年の "13 Songs" という弾き語りアルバム以来のアルバム。
しかも今回は Ledfoot という名前でのソロプロジェクトである。
地味な弾き語り路線とは打って変わり、スライド・ギターを全面にフィーチャーした格好良いアコースティックなブルース・ロック
である。
ドラムレスであるが、ドラムレスであることを感じさせないロッキンなノリを感じさせる演奏と歌。
ブルースながら、スローなダラダラ感の無い、緊張感のある演奏でアルバムを通しで一気に聴かせる内容となっている。
でも、自作では久しぶりなルーツ・ロッキンな演奏も聴かせて欲しい。

Minta & the Brook Trout "Olympia"
Minnta 好度:3
ジャンル:フォーク・ロック
感想:
落ち着き感のある女性ボーカルによる、アコースティックなフォーク・ロック。
フォーク・ロックというと、ギター・ポップ寄りを思い浮かべるが、これはポップ色は希薄。
フォークそのものと言っても良いくらいの地味さである。
しかし、決して暗い感じではないので、最後までいつの間にか聴いいてしまったというのが正直な感想。
春のような優しさというよりは、梅雨空のような曇り感のある静けさの世界である。

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CD聴盤日記(11/24):ガレージ系。

Help Me Devil "s/t"
Help_me_devil 好度:4
ジャンル:ガレージ~ロックンロール
感想:
パンクと紹介されているようであるが、これは間違いなくパブ・ロックである。
とは言っても、現在のバンドであり、しかもスペイン産。
ギター、ベース、ドラムというシンプルなトリオ編成で、繰り出す音楽はシンプル&ストレート、そして原石的なロックンロール。
Pirates、Hurriganes 等を彷彿とさせる小気味良い演奏のオンパレード。
ジャケット雰囲気を含めて、70年代英国産のパブ・ロックバンドの発掘盤と言われたら絶対にそのまま信じてしまうこと間違いなし。
このアルバムは10年作で、今年の12年作の存在も確認。
最新作の方は、スペインの優良ロカビリー専門レーベルの El Toro から。
購入必須バンドである。

Freddie Fano & Los Marijuana Trio "La Venganza De Montezuma Is Back"
Freddie_fano 好度:4
ジャンル:ガレージ~ロックンロール
感想:
バンド名と、ソンブレロのジャケットデザインから、てっきりメキシコ系(テックス・メックス)のルーツ・ロックと想像したのであるが、これはハズレ。
スペイン産のガレージ~ロックンロールバンドであった。
しかし演奏自体は、シンプルなルーツ・ロックとも言えるもので、Billy Bacon を彷彿とさせられた。
メキシカン・フレイバーとまではいかないものの、オールドスタイルのロックンロールと全曲スペイン語であることから、メキシコ産のガレージバンドと思わせてくれるのである。

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CD聴盤日記(11/24):パンク~パワー・ポップ系。Zooparty、The Headlines、

Zooparty "You Must Be Joking!"
Zooparty 好度:4
ジャンル:パンク~パワー・ポップ
感想:
スウェーデン産のパンク~パワー・ポップバンド。
パンクと言っても、線の細くない豪快なノリを聴かせるバブルガム系パワー・ポップ。
ジャケットの安っぽい感じも良い。
ズンズンズンというメタリックなギター・リフの後に絡んでくる分厚いコーラスというハード・ロック系パワー・ポップの王道を聴
かせるアルバムである。

The Headlines "s/t"
Headlines 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
これはスウェーデン産のハード・ロック系のパワー・ポップ。
中ジャケに写るメンバー写真はケバいパンクネーチャン。
しかし、演奏は骨太で、メロディーはポップ。
分厚く、ラウドというよりは、派手やかさのあるギター・サウンドが格好良い。
そしてメロディーが70年代ハードロッキーしていて、とても耳馴染みが良い。
ストレートなドライブ感の快楽に身を浸していると、ホっと和むようなミドルテンポのスロー・ナンバーが挿入される。
ベタなアルバムの曲構成であるが、この良い意味での古臭さの感じさせ方が良いのである。
250枚の限定版という表示付き。
なんというプレス数の少なさ。
売る気がないのか? という感じである。

V.A. "Hipsters 3 : Acid Jazz"
Hipsters 好度:4
ジャンル:ガレージ~パワー・ポップ
感想:
なぜかジャズレーベルからのギター・ロックコンピ。それも第三弾である。
演奏はガレージ~パワー・ポップで16バンドが収録。
骨太なガレージ・ロックは勿論、ポップ色濃厚なパワー・ポップまで幅広く楽しめるコンピレーションである。

1. Out of Control - The Riots 
2. You've Become a Witch - The Electric Mess 
3. Gonna Find You - The Snakeman 3 
4. Gone Too Long - Thee Rum Coves 
5. Perfect Crime - Wet Dog 
6. Vita Hope - The Keys 
7. Burn This City Down - The Dactyls 
8. Life Stranger - The Feathers 
9. Two Time Loser - The Get Go 
10. Simple Man - Cryssis 
11. Late Nights - The Tone Puppets 
12. London Belongs to Me - The Brights 
13. The Jean Genie - The Pages 
14. Ultra-violence - The Supernovas 
15. We Got Time - The Laynes 
16. Robin You Lie to Me - Houdini Dax 

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2012年11月20日 (火)

CD聴盤日記(11/20):パワー・ポップ。SUNDIALS、GUTS、THE POR ELLA RUNNERS、BUDOKAN、MOCKERS。

SUNDIALS "WHEN I COULDN'T BREATHE"
Sundials 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
90年代の轟音系パワー・ポップ。
実はこのアルバム、High Dials と勘違いしての購入だった。
しかし、この勘違いは思わぬ出会いを提供してくれた。
Posies を思わせるような轟音メロディアスパワー・ポップを堪能させてくれた。
最後の方ではカントリー・ポップチューンまで披露。
アメリカン・パワー・ポップである。

GUTS "SONGS OF FREEDOM"
Guts 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
このジャケットはどうみてもコア系パンク。
元 Queers メンバーで、Dave Parasites がプロデュースということで、「物は試し」で購入したら、これが大当り。
バブルガムな品の無いほどの甘々メロディーをハードでメタリックなギター・サウンドに乗せて聴かせるという堪らない内容である。
出だしこそ、ポップパンクな曲で始まるものの、直ぐにバブルガムが大きく膨れ上がる。
3曲目以降になると、「バブルガム・ポップ」な曲による怒涛の攻撃が始まる。
Yum Yums も裸足で逃げ出しそうな激甘ハード・ポップの集中砲火に木っ端微塵状態である。
ジャケットもっとなんとかしてくれというのが率直な感想である。

THE POR ELLA RUNNERS "SURFER POWERPOPER AUSSIE TEENAGEKICKERS"
Por_ella_runners 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
バンド名からも分かる通り、スペインのバンドである。
轟音系パワー・ポップではなく、Beach Boys Meets Paisley Underground 的な何とも枯れた味わいのボーカルとメロディーが明るいパワー・ポップサウンドに乗せて繰り広げられる。
ここで言う Pailey Underground とは、Green On Red や、Rain Parade、Dream Syndicate、Russ Tolman といった、現在のオルタナ・カントリーの走りとも思われる枯れた味わいのギター・ロックバンド達である。
一見(というか一聴)ミスマッチとも思えるこれらインディー系ギター・バンドとBeach Boys とのサウンドコラボ。これが見事にはまったのがこのバンドである。
歌詞は全曲英語なので、スペイン語に不慣れによる違和感を持つこともなさそう。
唯一の不満点は、7曲という何とも中途半端な収録曲数。
ミニアルバムらしく、5曲程度なら諦めもつく。
しかし、ここは7曲である。
あと3曲足せば、フルアルバムではないか!!
フルアルバムにしてくれえ~!!

BUDOKAN "SPIN A LITTLE GOLD"
Budokan 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
カナディアン・ポップ・パンクバンド BUM フロントマンの新バンド。
パワー・ポップというジャンルは、広くギター・ロック全般を包含するほどカバー範囲が広くなってしまい、パワー・ポップという言葉だけで、演奏の雰囲気を伝えることは出来ないようになってしまった。
ギター・ポップ(フォーク・ロック)系、パンク系、ロックンロール系と分けられそうである。
BUMはパンク色濃厚なスピーディーな演奏の中で、ポップなメロディーを奏でるという、パンク系であったが、この新バンドは、サウンドの要となるギター・サウンドこそ、分厚く粗めであるが、パンキッシュさはなく、骨太なロックンロールが軸となっている。
メロディーはポップで、懐かしさを感じさせる60~70年代ロックという雰囲気で、Devil Dogs を思わせたりする。
タメを効かせ、腰の座った演奏を聴かせるロックンロール系パワー・ポップバンドである。

MOCKERS "MEN OF LA MANCHA"
Mokers 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
スペイン産パワー・ポップバンドの新作。
以前は Mitch Easter がプロデュースしていたりして、注目のバンドである。
この新作では、パンキシュ、ギター・ポップ、60年代ポップス、そして骨太なロックンロールと、パワー・ポップ3分類を全てカバーした正にパワー・ポップの王道を聴かせている。
5曲入りのミニアルバムなだけに、曲の良さに夢中になっている内にあっという間に終わってしまうのが悲しい。
最初から直ぐに再生し直し必至のアルバムである。

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2012年11月13日 (火)

CD聴盤日記(11/12):ギター・ポップ系。Best Coast、Kurt Baker。

Best Coast "Only Place"
Best_coast 好度:4
ジャンル:ギター・ポップ
感想:
只のインディーズ系のオルタナ・ギター・バンドと思っていて特に買おうとも思っていなかったこのバンド。
このジャケットを見ても、普通に「曲者」的なインディー・バンド物にしか見えない。
しかし、実際に聴いてみたら、初期 R.E.M. のようなジャングリー且つ明瞭な響きなギター・サウンドで、メロディーも素直。
女性ボーカルのドリーミなフォーク・ロックと言った雰囲気の演奏である。
クレジットをみたら、Jon Brion(Jason Falkner と The Grays で活動)のプロデュースではないか!!
納得である。
ドリーミーな雰囲気のソフト・ロック~陽性なギター・ポップを味わえるアルバムである。
他のアルバムも俄然聴きたくなってしまった。

KURT BAKER "FOR SPANISH EARS ONLY"
Kurt_baker 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
パワー・ポップバンド Leftovers のメンバーのソロ作。
もう、このジャケット印象通りのロックンロールベースのパワー・ポップである。
ラウドなギター・サウンドでガレージ系のロックンロールで幕開けするも、Byrds バリのフォーク・ロックも挿入する。
果てはドリーミーなソフト・ロックまで披露。
このアルバムは、スペイン限定200枚リリース作とのことで、15曲のレア音源集。
確かに、音質的には如何にもラフな音質ものもあれば、きちんとスタジオレコーディングしたようなものもあり、バラバラである。
しかし、楽曲自体の魅力は文句無し。
60~70年代ポップスを聴いているような懐かしさを感じさせるフレーズがあちこちに顔を出す。
200枚限定が本当にもったいないアルバムである。

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2012年11月11日 (日)

CD聴盤日記(11/11):パワー・ポップ系。Javier Escovedo 、Ken Stringfellow。

Javier Escovedo "City Lights"
Javier_escovedo 好度:4
ジャンル:ギター・ロック~パワー・ポップ
感想:
パンクバンド The Zero でキャリアをスタートさせ、兄弟である Alejandro Escobedo とロックンロールバンド The True Believers を組み、そしてパワー・ポップバンド Chariot で Ken Stringfellow と共演と、キャリアを重ねて辿り着いたのがこの1stソロアルバム。
08年にリリースされていたようであるが、発売に気付いたのはつい最近。気付いて良かった。
演奏は、ハードヒッティングなパンク、True Believers を彷彿とさせるハードドライヴィンでラウドなギター・ロックンロール、そして Byrds も髣髴とさせるようなルーツィーなパワー・ポップと、わずか全9曲の中に彼のキャリアの全てを反映したかのようなアルバムとなっている。
全9曲中4曲は Lions & Ghost の Rick Parker がレコーディングにクレジットされていた。
彼のキャリアからすれば、もっとソロアルバムが出ていて不思議でないと思うのであるが、これが初のようである。
9曲では足りない!!もっともっと聴かせて欲しい!!
と、腹八分目どころか、六文目程度の満腹感しか得られない欲求不満を引き起こしてくれるアルバムである。

Ken Stringfellow "Danzig in Moonlight"
Ken_stringfellow 好度:3
ジャンル:ギター・ポップ~ポップス
感想:
パワー・ポップマイスター Ken Stringfellow の最新作は、地味ながらもカラフルさを持ったアルバム。
このジャケットデザインは見事としか言い様が無いほど、アルバム収録楽曲の印象を表している。
月明かりが逆光となった暗い影の中で都会の光を放つ街。
おそらく、昼は都会的なカラフルさに満ちたこの街も、月明かりの中では、喧騒感の無い静かな佇まいを見せるだけ。
まるで恩田陸が得意とする異界SF小説のカバーのよう。
まさにこんな印象の楽曲と演奏が収められtアルバムである。
Jellyfish のようなきらびやかでスウィーティーな雰囲気は無し。
でも、彼本来が持っているカラフルさを残しながら、静かなムードで演奏が進行していく。
ストリングスも多用され、ギター・ポップの枠を大きく踏み出したポップスアルバムと言える。
しかし、曲間に挿入される、シンプルな楽器編成でのカントリー・ポップやギター・ポップは、この暗さ、静かさとカラフルさが同居した異界的なムード世界の中で、現実的な爽やかさを感じさせる清涼ポップとなっている。
この清涼ポップ路線だけでアルバムを仕上げてくれればなあと思ってしまうアルバムである。

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2012年11月10日 (土)

CD聴盤日記(11/10):ギター・ポップ~カウ・パンク。R.E.M.、Thee Waltons。

R.E.M "Fables Of The Reconstruction 25th Anniversary"
Rem 好度:4
ジャンル:ギター・ポップ
感想:
ザ・モンスター・オブ・インディーズバンド "R.E.M."の3rdアルバムの箱入りCD2枚組みのデラックスバージョン。
25周年記念のデラックスバージョンシリーズはこの3rdアルバムから単なる2枚組み仕様からボックス仕様に変更。より所有欲を

掻き立てる商品となっている。
このCD自体は2010年に出ていたのであるが、プロデューサーが Joe Boyd で、彼らのアルバムの中では一番地味な印象があり
、1st、2nd、4thとデラックス版を購入しながら、この3rdだけ買い控えしてしまっていた。
しかし、今年の5thのデラックス版の登場で、この3rdのデラックス版もやっぱり買おうと思い、同時に購入した。
結果であるが、これが実に良かった。
何が良かったか、オリジナルのアルバム自身の良さを再認識できた。
なぜ1st、2ndに対して地味な印象を持ってしまったかであるが、これが全く分からない。
楽曲雰囲気、サウンドともに R.E.M.としての魅力を十分に発揮したアルバムであることに疑問の余地はない。
不思議だ。Joe Boyd=フォーク=地味 という連想をしてしまっていたのかもしれない。
いやいや、オリジナル版はやはり地味な印象だったのかも、と思い、オリジナル版を引っ張り出して聴き直してみたがやはり特にマ
イナスイメージになるような印象は全く受けなかった。
今回のデラックス版でのリマスタは、音量レベルが上がっていることが一番の違い。1stや2ndで感じた「丸で別物」的な大きな違
いを感じることはなかった。
勿論、スッキリ感はあるが、もともとが1st、2ndのような独特な雰囲気が無い分、ノーマルなサウンドの印象が強いので、リマス
タ効果としての大きな違いには感じられなかった。
今回のデラックス版の目玉はやはりディスク2。
これまでは、オリジナルアルバム発売と同じ時期に録音されたライブ音源であったが、この3rdでは、オリジナルアルバムのデモ音
源集。
これが侮れない録音の良さ。
普通デモ音源というと、自宅でカセットで録音したものとか、音質的に問題のあるものが多いが、今回は違うようである。
スタジオ録音のような音質で、さらに、デモである分余計な音のいじりの無い、まるでスタジオライブのようなライブ感を味わうこ
とが出来る。
音質も最終音源のオリジナルアルバムにひけをとらない出来で大満足なオマケCDであった。

R.E.M "Document (25th Anniversary Deluxe Edition)"
Rem_document 好度:4
ジャンル:ギター・ポップ
感想:
メジャー移籍第一弾となった5thアルバム。
4thアルバムの時にプロデューサーの Don Gheman から、「言葉ははっきり歌え」と怒られて以降は、サウンドもボーカルもスッキ
リ系に変貌を遂げているので、このメジャー第一弾は尚更スッキリ系サウンドに仕上がっている。
リマスタ効果は、音量レベルのアップが顕著なこと以外はさほど感じられなかった。
やはり目玉はボーナスディスク。
20曲入りのライブ盤で87年の音源。
もっとも勢いのある時期の演奏がしっかりと味わえる一枚。
Documentからの曲を中心に、過去のアルバムからの選曲を加えたベスト盤的な演奏内容で、単独アルバムとしてリリースされていな
いのが不思議なライブ音源。
このボーナスディスクだけでも十分な価値のデラックス版である。

Thee Waltons "Carry On Yippin"
Waltons 好度:4
ジャンル:カウ・パンク
感想:
なんと17年振りのニューアルバム。
演奏スタイルは変わらぬパンキッシュなカウ・パンク。
カウ・パンクと銘打っているわけだから、パンクなのは当たり前なのであるが、このバンドのサウンドは、普通のカウ・パンクバン
ドにありがちな、ただの速弾きカントリーとは違う。
フィドル、マンドリン、ハーモニカ、そしてウッシュボードといった、カントリー御用達のアコースティック系楽器をフィーチャーしながら、ちゃんとした(というのも変な表現であるが)パンクサウンド(ギターの歪み具合と、サウンドの荒々しさ)でカントリーを聴かせるのである。
初期の Jason & The Scorchers をコミカルな雰囲気にまとめ上げた感じとでも言おうか。
この荒々しいパンクサウンドも、カントリーとミックスすると、実にほのぼのとした雰囲気になるから面白い。
荒々しいがトゲトゲしさのない、ほのぼのパンクである。

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2012年11月 6日 (火)

CD聴盤日記(11/6):ルーツ系。Paul Sanchez。

Paul Sanchez 'Loose Parts'
Paul_sanchez 好度:5
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
Gene Holder のプロデュースでデビューし、90年代に活躍したオルタナ・ルーツ・ロックバンド、Cowboy Mouth のメンバーの97年発表のソロ作。
Paul Sanchez は10枚ほどソロ作をリリースしているが、このアルバムだけ、どうしても入手出来なかったもの。
何年間も探し続け、ようやく見つけることが出来た。
プロデューサーに Peter Holsapple を迎え、Susan Cowsil がゲストで参加するなど、このクレジットだけでも期待は高まる。
このアルバムはアコースティックセットによるドラムレスのノン・ロッキンもの。弾き語りフォークの世界である。
しかし、この通常であれば退屈感を誘う演奏パターンが全くそんなことなく、最後までメロディーに魅了され、夢中になって聴き入ってしまった。
Paul のほのぼのしたボーカルと優しさ一杯の心地よいメロディーの絶妙なコラボレーションである。

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2012年11月 5日 (月)

CD聴盤日記(11/5):ルーツ系。Rosie Flores、PETER O'BRIEN。

Rosie_flores Rosie Flores "Working Girl's Guitar"
好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
今年の最新作は、このジャケットイメージ通りのロッキン度万点な演奏で幕開け。
更に、ガレージーさを爆発させ、激しく歪ませたギターサウンドまで導入。
勿論、しっとりアコースティックなカントリーや、ノリノリロカビリーと言った、彼女本来の演奏もしっかりと聴かせる。
ベテラン臭さをあえて排除したかのような、はじけた演奏が格好良いルーツ・ロッキンアルバムである。

PETER O'BRIEN "Small Talk, Bullshit & Lies"
Peter_obrien 好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
Byrds リスペクトバンド、Starry Eyed And Laughin の Tony Pool がプロデュースしていたアーティストの新作。
前作では Byrds 流フォーク・ロックが聴けたが、この最新作では、フォーク・ロックからカントリー・ロックに転身。
ペダルスチールの暖かい音色が心地よい演奏を聴かせてくれる。
しかし、その中で12弦リッケンバッカーの音色が登場する嬉しい演出は見事。

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2012年11月 4日 (日)

CD購入日記(11/3)その3:ルーツ・ロック系。The Domnicks、Moto。

The Domnicks "Super Real"
Domnicks 好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
オージーパワー・ポップのゴッドファーザー、Dom Mariani 率いるバンドの2ndアルバム。
前作では、Rob Younger とのコラボで、演奏はブルージーさを感じさせる重量感のあるロックンロール。
Dom Mariani の影は全く感じられないものだった。
しかしこの新作では、演奏雰囲気に Dom Mariani の世界も味わうことが出来た。
アコースティックギターと少しだけノイジーなエレキギターのコラボは、Some Loves や Stems、Chevells でも馴染みのあるサウンド。このサウンドをバッチリと味わうことが出来たのである。
しかし、それも3曲目まで。
このバンドのコンセプトは別の所にあるようで、ホーンセクションや、ブルースハープのフィーチャーなど、R&B色を強く感じさせる。Southside Johnny を彷彿とさせるような演奏すらあるのである。
曲の進行につれその傾向は強まっていく。
4曲目以降は完全に南部系ルーツ・ロックである。
そういう意味ではやはり前作の延長線上にあるアルバムなのだと思う。
Dom Mariani の参加作という先入観さえなければ十分に大好きな部類のルーツ・ロックなのである。

Moto "No Sleep 'Til Turku"
Moto 好度:4
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
少しカントリー系のクセのあるボーカルで聴かせるルーツ・ロック。
タイプ的には、Norman Nardini とか、Mojo Nixon、或いは、Morells といった、本格派というよりは、少しトボけた雰囲気を持っ
た演奏を聴かせるバンドである。
演奏だけを聴くと本格派のシンプルなオールドスタイルのロックンロールなのであるが、ここにボーカルが絡むと、なぜかJonathan
Richman とか、Mojo Nixon のようなパロディー系の演奏を感じてしまうのである。
歌詞を見て意味を理解したわけでもないのに、なぜかそう思ってしまったのだから仕方がない。

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CD購入日記(11/3)その2:パワー・ポップ系。

The Insomniacs "Just Enjoy It!"
Insomniacs_2 好度:4
ジャンル:ガレージ~パワー・ポップ
感想:
90年代までは普通にガレージ・ロックを聴かせていたバンドであるが、2000年代に入って出したアルバム2枚はギター
・ポップ~パワー・ポップの影響を大きく受けた爽やかな演奏に大変身。
最初は同名異バンドと思っていたほど。
この11年の最新作は、原点に立ち返り、ガレージな雰囲気をメインにがらも、パワー・ポップな雰囲気もちゃんと残している。
ビートルズ系の曲から、Byrds系フォーク・ロックから、ノリノリなロックンロール、ちょっとパンキッシュな曲とバリエーション
的にも楽しめるアルバムである。

The Pikes "No-Name Street"
Pikes 好度:4
ジャンル:パワー・ポップ
感想:
これはもう完全にジャケ買い。
Squire を思わせるこのジャケットでハズレはないと確信。
このバンドは、HPのURLから判断してドイツ産のようであるが、演奏は至ってノーマルな、UKは Detour レーベル系のパワー・ポップ。最近だと、同レーベル傘下の Paisley Archive 系か。
ジャケットから勝手に予想した Squire とは異なるタイプで、甘さを抜いて、ガレージなムードを追加したような雰囲気。
しかし、コーラスとメロディーは完全にパワー・ポップ系。
青春パワー・ポップと言って良い位の明るく、まっすぐな演奏が好もしいアルバムである。
惜しむらくは、6曲だけのミニアルバムであること。
これはフルアルバムで楽しませて欲しい!!

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CD購入日記(11/3)その1:パンク系。Spiders、The Hammersmith Gorillas 。

Spiders "Flash Point"
Spiders 好度:4
ジャンル:パンク
感想:
スウェーデン産の女性ボーカルを擁するパンクバンド物。
これがいかにもスウェーデンらしい、骨太なロックンロールベースの演奏で、デトロイト物を思わせる演奏を聴かせる。
女性ボーカルでデトロイト物(ではないけど)ということで、Detoroit Cobras を思い起こしてしまった。
ジャケットに写る、バイクとドラムという組み合わせのイメージそのままのハードにドライブする演奏である。
パンクにありがちな、細くトンガった印象はない。例えるなら、ナタである。
重量感のある一撃必殺の攻撃性である。

The Hammersmith Gorillas "Gorilla Got Me"
The_hammersmith_gorillas 好度:4
ジャンル:パンク~パブ・ロック
感想:
Chiswickレーベルからの70年代のトリオ編成のロックンロールバンド。パンクという紹介はあるが、プレ・パンクとでもい
うべき原石的粗さを持った演奏を聴かせる。
PiratesやInMates、更にはフィンランドの Hurriganes 辺りを彷彿とさせる小気味よい演奏である。
特に Hurriganes とは編成も同じということからか、演奏の雰囲気が似ている。
パブ・ロック~パンクへの導火線とでも言うべきバンドの一つである。

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2012年11月 1日 (木)

CD聴盤日記(11/1):ルーツ・ロッカー Sulo(ex. Diamond Dogs)のソロプロジェクト。

Sulo & Idde 'Kocksgatan Revisited'
Sulo_idde 好度:5
ジャンル:ルーツ・ポップ~フォーク・ロック
感想:
スウェーデン産のルーズでダーティーな魅力タップリなロックンロール・バンド Diamond Dogs のフロントマン、Sulo のソ
ロプロジェクトで、2011年のアルバム。
これまでのソロ作は数枚リリースしているが、基本はバンドと同スタイルのバッド・ボーイズか、アメリカーナ色濃厚なルーツ・ロ
ック。
しかし、このソロ・プロジェクトではのっけから趣を異にしている。
コンセプトはズバリ、ポップス。
メジャー系ポップスを思わせるようなシンセ音すら大胆に導入している。
しかし、メジャーポップスのような下品さがなく、基本はあくまでアコースティックな手作り感重視のサウンド。
横ノリ系の爽やかな楽曲は今の季節にピッタリ。
特に女性ボーカルの曲などは、Kate Jacobs とか Kennedys を思わせるほど。
涼しげな乾いた風を感じさせる演奏のオンパレード。

Sulo Moter Brunner 'I Manen Pa Mattan'
Sulo_moter_brunner 好度:5
ジャンル:ルーツ・ロック
感想:
同じく Diamond Dogs フロント・マン Sulo のこれは08年のソロプロジェクト。
タイトルの英語訳は "Sulo Meets Brunner"。
スウェーデンの作家・詩人Ernst Brunnerとのコラボ作で、彼の詞に曲を付けたアルバムである。
このアルバムの存在を知ったのは、数年前。
色々探したが、スウェーデンからのリリースということもあり、取り扱いショップ自体が全く見つからない状態が何年も続いていた

アマゾン等でダウンロード販売だけは目にするようになったものの、ダウンロードに走るようでは、「CDバカ」の名がすたる。
CD媒体での販売ショップを探し続けていたのであるが、遂に購入が出来た。
と言っても、結果はアマゾン。なぜか急に普通に取り扱いがされるようになったのである。
嬉しいやら拍子抜けやら。でも嬉しい!!
さて、内容であるが、このジャケット雰囲気から、枯れた味わいのフォーク系を想像していた。
しかし、一曲目で出てきた音はドライブ感タップリのパワフルなルーツ・ロック。
出だしだけかもと思いきや、全編、バンド編成でのパワフルな演奏となっていた。
このくつろいだ雰囲気のジャケットに騙されてはいけない。
緊張感溢れるパワフルなルーツ・ロックにノック・アウトである。
勿論、カントリー、フォーク系の穏やかな顔も見せてくれ、これが又良い箸休め。
大人のアメリカーナ・ルーツ・ロックアルバムである。

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