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2016年2月 7日 (日)

私的なオーディオ的ベストCDです。

南国さん、大変お待たせしました。
頂いた「音のいいCDトップ10」のリクエストにお応えしてみます。
SACDも含めて、自分の所有物の中から選択してみました。
本当に個人的な感想を前提にした選択ですので、全く異なる意見もあると思います。
その辺りは平にご容赦をお願いします。

私にとっての「オーディオ的に良い音」は次のような条件を満たす音です。
・音の前にベール感がない。
・音像はピントがビシッと定まり、ぼけた感じがない。
・音像の輪郭が自然で強調感がなく、実在感がある。
・高域の音の響きが自然に伸びていて、詰まった感じがしない(極端に詰まった例が、電話受話器からの音)
・低域は塊(かたまり)感があって、ズンとくる。
・ボーカルは何と言っても実在感。歌っているときの口の動きが見えるようなもの。

などと書きましたが、これらを条件に選び直したというよりも、いつもオーディオ的な聴き方をする時に使用しているCD達になります。
紹介順は特に順位等とは無関係でランダムです。

「鳥の楽園セイシェル」
Photo80年代に購入したCDで、今でもオーディオ機器を購入したり、試聴会で持ち込みが出来る時に音の判断用に聴いているCDです。
波の動き、波が砕けて泡立ち、そして霧のような細かいしぶきになる様を聴き比べます。
頭上を飛び交う鳥たちの動きも大きな要素です。
スピーカーを無視してこれら自然の動きが感じられることが、オーディオ的な大きな快感です。
ボリュームは通常聴く場合の1.5倍位にして聴きます。
現実世界の自然な音量に近づけることで本当にその場で波と木々と風と鳥たちに立ち会っているような気持ちさせられます。
冬だというのに、夏感に包まれす。

藤田恵美「Camomile Best Audio」
Photo_2SACDハイブリッド盤です。
ボーカルを含めて、空間に浮かび上がる音像が魅力的です。
空間に配置される楽器達がとても浮遊感があり、演奏ライブ的なリアル感は薄いのですが、楽器達が自由な空間に定位する様はとても幻想的です。

「プティ・バロック ~バロック小品集~」
Photo_3このCDは「マイスターミュージック」というレーベルのもので、このレーベルではステレオペアマイクのワンポイント録音が特徴です。
このCDは特定アーティストのアルバムではなく、レーベルサンプラー盤のようなもので、色々なアーティストの演奏が収録されています。
楽器毎にマイクを配するマルチ録音ではないので、自然な音場感が魅力になります。
又、空間には暗騒音が漂っており、スタジオ録音とは違ったステージ録音の魅力が分かります。

楽器の音色が自然に録音ステージ内で溶け込み合うハーモニーの魅力です。
楽器同士の距離間がとても自然で、音像も変にクッキリ感がなく、人工的ではない臨場感に包まれます。
しかし、ハンドベル演奏では、ベル個々の演奏の移動がとてもリアルでまるで映像を見ているかのようです。

Alan Parsons Project 「Anmonia Avenue」(SHMCD 紙ジャケ盤)
Alan_parsons80年代ポップスの名盤の一つと思います。
Alan Parsons Project のアルバムは録音の良さは定番だと思います。
ベール感が全く無く、音のクリア度は特筆ものと思います。
シンセサウンドとアコースティック楽器のアンサンブルによる響きのハーモニーの美しさは緻密なスタジオ作業における職人技の結晶だと思います。
音のシャワーを全身に浴びて、髪の毛一本から足のつま先までの全てを洗い清めてくれるような心地良さを味わわせてくれます。
オーディオ雑誌ではいつも優秀録音盤として取り上げられていました。
一番SACD盤に相応しいアーティストだと思うのですが、私が知る限り、リマスター盤は何度も出ていますが、SACD盤は未発売です。
不思議です。

Tom Petty & The Heart Breakers 「Echo」
Tom_pettyメジャーロック系でオーディオ的にハッとするような録音というものはあまりないのですが、このアルバムは驚きました。
Tom Petty のボーカルが、目の前でマイクに向かっているようなスタジオ感ですごいのです。
とても生々しく、彼のボーカルだけが切り取られて上から貼り付けられているような錯覚を覚えます。
バックの演奏に溶け込んでいない感じが、逆にすごみになっていてとてもオーディオ的に魅力的なのです。

John Butt 指揮 Handel 「Messiah(Dublin version, 1742)」
Messiahこれは、Linn Records のSACDシングルレイヤー盤です。ハイブリッド盤ではありません。
マルチ録音とのことですが、さすがはクラシック、音場感は素晴らしいです。
各楽器の音色もとても綺麗で澄んでいます。
チェンバロの軽やかで清楚な音色が効果的と思います。
部屋が清浄な空気に満たされているというそんな清々しさを感じさせるものでした。
ボリュームを上げるほどに部屋の空気が澄み渡ってくる、そんな空気清浄機のような効能のある盤です。
クラシックにありがちな重厚感のような重苦しさを全く感じさせないのが好みです。

諏訪内晶子「バッハ:ヴァイオリン協奏曲集」
Photo_4こちらは重厚さが魅力なクラシック演奏物。
ヴァイオリンの音色が重厚なオーケストラに埋もれることなく、鮮明に且つ明瞭な存在感を持って響きます。
ボリュームを上げれば上げるほど音場は壮大にどこまでも膨張し、無限の空間に広がり続けるかのようです。
しかし、楽器の存在感はリアルなまま、眼前にとどまり続けます。

Nachu「雲の上はいつも青空」
Photo_5アコースティックギターとフルートのデュオでインスト物です。
ハイブリッドSACD盤です。
クラシックではなく、おしゃれなポップスという雰囲気です。
フルートの音色が鮮明で、吹いている口元は勿論、指の動きまで見えるかのようです。
ギターの音も厚みがあり、メロディーを奏でる主役のフルートに負けない存在感です。
二つの楽器の対等なアンサンブルと音のハーモニーの魅力に浸れます。

Carpenters 「シングルス」
CarpentersこれはSACDシングルレイヤー盤です。
Carpenters のSACD盤はハイブリッド盤物もありますが、このSACDシングルレイヤーは、マスタリング自体が異なっているようです。
自然な音像のふくよかさがあり、まるで自分の部屋にカレンが来て歌ってくれているかのような生々しさを感じます。

Dire Straites「Brothers In Arms」
Dire_straitesこれもSACDシングルレイヤー盤です。
このアルバムも何種ものリマスタ盤やSACD盤が登場していますが、これが決定盤ではないでしょうか。
SACDシングルレイヤー盤という希少さが私の物欲を刺激してそれが聴いている脳にプラシーボ効果を与えているだけかも知れません。
正直、どの盤もとても良い音だと思います。
80年代のCD発売黎明期に、開発元の片翼であった Philips がヨーロッパでのCDプロモーションにこのアルバムを起用していただけのことはある気合の入ったディジタル録音の名盤だと思います。
ギターの切れ、ドラムのアタックの鋭さ、そして空間を埋め尽くすかのような音の散乱。
どれをとっても音の快楽に浸ることが出来ます。
特に2曲目の「Money For Nothing」のイントロのドラムの叩き付ける迫力とキーボードの音のカーテンとのアンサンブルによる盛り上がりは圧巻です。
ボリュームマックス欲求が止まりません。

松田聖子SACD ステレオサウンド盤シリーズ
Photo_680年代のアルバムから12枚がSACDハイブリッド盤として発売されました。
絶対評価としてのオーディオ的音質という点では不満が残りますが、従来通常盤やBluspec盤と比べると圧倒的に周波数レンジもダイナミックレンジも伸びていることが分かります。
音量を出来るだけ上げて聴くとよりそれを感じることが出来ます。
音のキラキラした散乱具合に快感を感じます。
このSACDは製造元のステレオサウンド社のオンラインショップ(売切れ状態のタイトルが多いです)と、一部オーディオ系ショップ(ユニオン等)のみでの取り扱いなので、入手しづらいですが、松田聖子のアルバムは楽曲自体も楽しめるので、持っていて損はないものと思いました。

以上です。

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コメント

段野様、お知らせ頂きありがとうございます。
眉村さんが回復されているご様子、安心しました。
再来週には待望の都内でのトークショーも予定されていることもあり、心配しました。
再来週のトークショーでは是非お元気な姿を拝見したいと思っています。

投稿: CDバカ | 2016年3月27日 (日) 20時40分

CDじゃなくてすいません。眉村さんのことです。結論としては、大丈夫なのですが、健康を悪くされました。それも、「サンデー毎日」の「テレビ昭和」のコーナーで、対談の日でした。東京で、高野浩之さんとの対談の時に、体調が悪くなり、慌てて診療所に向かい、高熱を発せられました。その日は点滴で、(4月10日)翌日に大阪に戻って来られ、地場の医師にかかり、診断を受けられたそうです。幸いにもインフルエンザではなかったとのことですが、膀胱に異常が見つかり、12日の文章教室はお休みになられました。娘さんが急遽駆けつけて看病なさったとのことです。その後、14日に地場の医師に再度診察を受け、治療なさったので、今は、普通の状態に戻られています。文章教室のメンバーも気にかけておりましたが、今は体調を戻されて、ほっとしております。まあ、こんなことがありました、ということです。今はお元気ですので、大丈夫だと思います。念のため、お伝えさせて頂きました。

投稿: 段野のり子 | 2016年3月27日 (日) 16時21分

南国さん、ご覧頂きありがとうございます。
少しはご参考になれたでしょうか。
南国さん、DP-700(アキュフェーズですよね)のご導入おめでとうございます。
素晴らしいプレーヤーですよね。
最近はCDプレーヤー自体の不要論が幅を効かせているようなので、CD大好き人間としては実に寂しい世間の状況と嘆いているところでした。
嬉しいお知らせありがとうございます。
拙ブログの方も更新頻度を上げて行きたいと思っていますので、お暇な時にでもご覧頂ければと思います。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: CDバカ | 2016年2月14日 (日) 08時48分

素晴らしい!ありがとうございます!とても楽しく読みました。以前から思っていたのですが、CDバカさんの文章は理路整然としていて読みやすく、読んでいて楽しいですね。

Alan Parsons ProjectとJohn Butt 指揮 Handelは私も所有していますので、とても納得の選出です。とりあえず藤田さんのCDと諏訪内さんのCDを購入し、買ったばかりのDP-700で聴いてみようと思います。

投稿: 南国 | 2016年2月13日 (土) 12時28分

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