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2016年4月

2016年4月 8日 (金)

眉村卓×日下三蔵スペシャルトークショーに行きました。

昨日ですが、行ってまいりました、「眉村卓×日下三蔵トークスペシャル」。
簡単ですが(ちょっと長文ですが)ご報告させて頂きます。
とても濃い2時間強で、とても短く感じた2時間強でした。
お話は完全編年体。
眉村さんの「文芸事始め」とでもいうべきエピソードからスタートです。
学生時代から始まりました。
既にエッセイ等で読み知っていたエピソードも、ご本人から直接語られるのはとても新鮮。
漫画、俳句、詩、そして小説へと創作の遍歴が語られます。
勿論、柔道のことも。
そして会社へ入社した時のエピソード、会社員生活のこと、作家として一本立ちした背景等々、本当に濃く深いお話ばかりでした。
宇宙塵、ヒッチコックマガジン、SFマガジン、EQMM、小説現代、サンデー毎日、各雑誌とその最初の掲載にまつわる担当編集者や編集長との面白い絡み、そして、そうそうたる名前が軽々と飛び出して来ます。
長編「燃える傾斜」の出版にまつわる、東都書房 原田さんとのお話。
短編集「準B級市民」の出版。
「幻影の構成」にまつわる創作エピソード、「EXPO'87」にまつわる創作エピソード。
そこから、ビッグビジネス、産業将校のお話になり、「司政官」のお話にもつながりました。
とにかく「そんなことがあったのか」「そうだったのか」「そういうことなんだ」のオンパレード。
そして眉村さん自身が語る「インサイダー文学論」の解説もあり、私は一人で興奮していました。
勿論、SF作家達との数々のエピソードも盛りだくさん。
SFマガジン史上特筆すべき事件の覆面座談会に関するお話、眉村さんが取られ立場、その後のSF作家達との交友関係の変化も語られました。
短編「帰らざる空」にまつわる豊田有恒さんとのエピソードも、文庫の解説で豊田さん自身が書かれていたのを知っていたので、豊田さんが思っていたことは知っていましたが、眉村さんが実際にどのような気持ちで豊田さんに掲載誌をお見せなったかが語られ、やはりそういう
ことだったのかと、眉村さんの優しさ、そして当時のSF界の人的交流の深さ(友情感)を改めて感じました。
更にお話は「なぞの転校生」「ねらわれた学園」のジュブナイル物のエピソードも入ります。
「なぞの転校生」のお話の時には、タイトルの付け方について語られ、次に、学年誌連載から単行本の出版までの期間が長かったことについて語れました。
なぜ人気があったにも関わらず単行本化が遅くなったかなどです。
学年誌の付録として文庫体裁の本が付けられたりしていたこともその要因といったお話の時に、会場の中から演題上のブックスタンドに一冊の本を立てるという出来事がありました。
なんと、古本で有名なKさんが持参していた学年誌付録の単行本を出されたのです。
会場内は「おお~」という感嘆に包まれました。
そして「司政官」、「消滅の光輪」等に進みます。
SF創作における設定の重要性を語られた上で、その対極とも言える個人的な体験を中心に据えた「ぬばたまの」等の異世界物のお話に進み、時間切れとなりました。
19:40分ごろから開演し、予定時間の21:00を遥かに回った21:40分頃で終了となりました。
時間が大幅に回ったにも関わらず、そこから質問コーナーが開始です。
ここでも面白いお話が語られました。約10分でした。
眉村さんのお話はとても流暢で、分かりやすく、感嘆と爆笑に彩られたとても濃厚な2時間強でした。
最後には、眉村さん手書きの作品タイトルノートを披露されました。
全作品のタイトルが、雑誌に掲載されたものもされなかったものも全て書き留められているものです。
眉村さんの几帳面さが表れた一冊です。
最後の方は眉村さんも面倒になったとかで、代わりに奥様が書かれていました。
こんな貴重な資料も直接見ることが出来てとても充実した時間でした。
最後に、出版芸術社の主催(?)による既刊本の即売サイン会となりました。
私は密かに近刊本が先行発売されることを期待していたのですが、それは無しでした。
でも眉村さんが講演途中の休憩時間中に、「次に出る本の帯には「最後の短編集(おそらく)」と書かれるかな」などと冗談交じりなお話をされていたので、次の単行本は近いかなと期待しています。
勿論、「最後の」という文句は書かれていないものをです。
そこで販売されていた本は既に持っていましたが、実はサイン会狙いで、私はスベントンの単独シリーズ化前の世界児童文学名作シリーズ版の「迷探偵スベントン登場」を持参していました。
その本に是非サインを頂きたいと思っていたのです。
サインを頂く権利獲得のため、「異世界コレクションⅢ」を購入し、その本にサインを頂いたあとに、こそこそと「こちらの本にもサインを頂けますか」とスベントンを差し出しました。
「これはこれは」と眉村さんは快くサインをしてくれました。
脇でサポートしていた出版芸術社の方も「うわ! スベントンですね。これ図書館でしか見たことがないです」と驚いてくれました。
で、一番驚いて反応をしてくれたのは、この様子を私の後ろで見ていた古本有名人のKさんでした。
「スベントンの最初の本で、箱入り、しかも帯付きですか。すごいですねえ~!」とお褒めの言葉を頂いてしまいました。
実は私、今年、スベントンシリーズを全6冊(世界児童文学名作シリーズの一冊と、単独シリーズ化されたあとの5冊)を、全て手中に収めることが出来たのです!!
このサイン会の懇親会の中で、Kさんもスベントンシリーズは3冊しか持っていないと話されていて、私が6冊を全て入手出来たのは本当に奇跡だなと改めて思いました。
懇親会の最後には眉村さんと名刺交換もさせて頂きました!!
23:30を回り、まだ懇親会は続いていましたが、私は終電の関係で途中退出となってしまいました。
「それにしても、ここまで濃厚な4時間はこれまでも無かったなあ」と一人興奮しながら帰途に着きました。
最初のスベントン本に目の前で眉村さんご本人からサインを頂き(イラストには、虫眼鏡をもったタックンを書いて頂きました。探偵に掛けてだと思います)、名刺まで頂戴出来、最高・最幸の一日でした。

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